荷花掌のストレス耐性

荷花掌エキス給与マウスにおけるストレス負荷試験

○清水 誠・森谷直樹・斉藤 徹・藤田 友清

 荷花掌の服用により、体脂肪率は低下し、生化学検査値(GOT、GPT、γ-GTPなど)が改善され、内臓肥満、動脈硬化、脂肪肝などの予防にも効果があると云われている。今回、新たに荷花掌のストレスに対する感受性の低下、すなわちストレスに対する抵抗性の効果について検討した。ストレス症状として副腎皮質の肥大、胸腺や脾臓の萎縮、さらには糖質コルチコイド分泌の上昇などが知られている。これらの項目について、荷花掌エキス給与群と対照群との比較実験を行った。

材料および方法

 ICR系雄マウス(SPF)を4週齢にて日本チャールス・リバー(株)より購入し、1週間の馴致後、本実験に用いた。荷花掌エキスの濃度150および、1,500ppmの2段階の飼料(オリエンタル酵母製MF粉末)を5週間給与した。給与4週目より1日1回5日間Electric foot shock(1mA, 1sec at interval of 1min)を与え、最終ストレス負荷後、直ちに断頭により血液を採取し、冷却遠心機(3,000rpm,10min)にて血漿を得た。糖質コルチコイドはRIAにより測定された。その他、体重、摂餌量および荷花掌エキスの摂取量、臓器重量が求められた。

 成績

 実験期間における体重は、荷花掌エキス群(150および1,500ppm)、対照群ともに同様の増加曲線を示した。摂餌量のおいても、荷花掌エキス対照群との間に差異は認められなかった。ストレス負荷後の血漿糖質コルチコイド濃度は、対照群200.8±10.1ng/mlであり、荷花掌エキス150ppm群134.2±26.4および1,500ppm群99.7±16.8ng/mlであった。これらの値はNon stressor群(56.3±10.1ng/ml)よりも有意に高い値であるが、荷花掌エキス群では濃度依存性に低くなる傾向が見られた。 臓器重量において、対照群の脾臓(83.9±4.6g)はNon stressor群(102.0±5.3g)に比べて有意に低い値を示したが、荷花掌エキス群では、Non stressor群との間に有意差は認められなかった。

 考察 

 荷花掌エキス(150.1500ppm)をICR系SPFマウスに5週間給与し、血漿糖質コルチコイドの濃度および副腎、脾臓、胸腺などの重量を指標にして、ストレスに対する感受性について検討した。その結果、荷花掌エキスはストレス症状を緩和する傾向が認められた。今後、さらに給与濃度、給与期間などを検討することにより、一層荷花掌エキスのストレスに対する感受性が明らかになるものと思われる。また、イヌ、ネコへの応用も考えられる。

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