荷花掌エキスの動物の糖脂質代謝に及ぼす影響に関する研究の概要

総括から

1.荷花掌の代謝におよぼす効果

 動物に対する荷花掌の投与により最も顕著に現れる効果は血漿中のトリグリセリドや遊離脂肪酸濃度の減少である。 そのメカニズムに関しては不明であるが今後検討すべき課題である。いっぽう、荷花掌の投与により肝や白血球 で見られたように解糖系律速酵素活性の有意な上昇がおこり、この結果、組織における糖利用が亢進する。 荷花掌の投与は動物の諸組織における糖脂質代謝の改善効果をもたらすと考えられる。

2.荷花掌の抗酸化作用

 荷花掌の投与によりマウスの肝においてグルタチオンペルオキシターゼ活性の有意な上昇が起こった。グルタチオンペルオキシターゼは組織内で産生される過酸化水素を初めとする活性酸素の除去において中心的な役割を果たす酵素である。この酵素の活性が上昇することにより組織での抗酸化作用が亢進することから、荷花掌の投与は組織の脂質過酸化の予防にも効果を示す可能性がある。

3.荷花掌の疾病予防効果

 今回の実験ではマウスによる四塩化炭素による肝急性毒性とSTZ誘発1型糖尿病犬において荷花掌の投与の効果を見た。肝機能を亢進させる、あるいは組織における糖の利用を亢進することによりこれらの代謝異常に対して有意な病態の改善効果が現れた。糖尿病を初めとする生活習慣病はその発病予防が重要であり、こうした点から、荷花掌の投与はこれらの疾病の予防へも応用が可能ではないかと考えられる。

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